今日の写真は、
冷凍メバチマグロのコロ(ブロック)を
板状に電動のこぎりで切っている場面です。
私達のような卸売業者からすれば
見慣れた光景ですが、初めて見る方は
みなさんびっくりされます。
「マグロってのこぎりで切るんですか!」
はい、そうなんです。
冷凍マグロを凍った状態のまま
切り分けるには、高速で回転する
電動のこぎりを使います。
非常に危険な作業ですので、
しつかりと教育を受けた作業員さんが
必ずこの作業は行います。
私のような部外者には
絶対触らせて貰えません。
もし怪我をしたら補償問題になりますし、
大怪我になる可能性もあるからです。
加工作業の途中で少し切り残しがあると、
ちょっと端っこを削ってみるのですが、
ぐいぐいと引っ張られてとても危ないです。
絶対に素人は触っちゃダメ!
切り方にもちゃんと決まりがあります。
それは「筋目に沿って切る」という事。
基本的に生のマグロを包丁で切るのと同じ。
アジやイワシのような小さな魚でしたら、
三枚おろしにしてから、
筋目を切るようにお作りにしていきます。
大きいもので100kg以上にもなるマグロは、
いくつかの段階を経て切り分けられ、
ようやくお刺身にする前段階にまでなります。
①頭部を切り落とす
②四つの節に切り分ける(四つ割)
③節をコロ(ブロック)に切る
この①②③の段階を経て、
ようやく写真のような状態になります。
ちなみに本鮪や南鮪、メバチマグロの脂物は
「外皮が付いたまま」で加工することが多いです。
メバチマグロの赤身やキハダ、びんちょう等は
「外皮を剥いてしまう」ことがほとんどです。
④ブロックから更に切り分ける
下記の通り、いくつかの切り方があります。
a.板取り
b.天パネ(トロと赤身に分ける)
c.厚い板状に切る→サク取り
このように切り分けるメリットとして、
各個体が物理的に小さくなることで
解凍がし易い。必要な分だけ解凍が出来る。
また業者側としても小さくすればするほど
「シミ・キズ」の部分だけを取り除き易い
というメリットもあります。
スーパーや量販店、また開店寿司や飲食店など
みなさんが口にする冷凍マグロはほぼ全て
このような加工工程を経ています。
如何に歩留まりよく商品化するか。
加工場と作業員の方々の腕の見せ所です。
弊社の有る静岡市やお隣の焼津市には、
このような加工を行う専門の加工場が
沢山有ります。
これも立派な地場産品ですね!
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