尾の断面から想像する

今回はマグロの尾の断面から、
魚体の中を想像してみます。
写真は新年に静岡市場に入荷した、
生の天然本鮪の尾部を切った断面です。
宮城産で77kgの大きさです。
本鮪は大きいものですと
200kgを超すものもあります。
これは標準的なサイズでしょう。
表面が光ってやや見にくいですが、
赤い魚肉の周り、外皮に近い部分が
白くなっていますね。
これが「トロ」脂身です。
こんな感じで脂は表層部分に出来ます。
多分上半分が腹、下半が背だと思います。
背も腹も尾の部分では良く分からない位
全体的に脂がさしています。
真ん中の赤い魚肉の部分の中に、
白い細かい線のようなものが
見えるでしょうか?
これは中心部の赤身の部分にまで
脂が伸びているということです。
全く脂の無い、全身赤身の本鮪も
もちろんいます。
魚体は大きいほうが年齢は上です。
ただし脂の有る無しは
体重だけでは分かりません。
たとえ魚体が100kg強と大きくても
ガリガリの赤身のマグロもいます。
逆に小さいけども脂が深くのるものも。
一本一本の品質が本当に違う。
これが天然物の難しさであり、
また面白さでもあります。
尾の断面から想像するに、
この本鮪は最高に美味しそうです。
脂の層が尾の部分の段階で
しっかりと見えている。
赤身(天パとも呼ばれます)にまで
脂が見えるということは、
中に行って更に脂が伸びている
その可能性が大です。
この脂の度合いで価格が変わるのです。
私達マグロを仕入れる担当者は、
毎日このような見本を数百本見ます。
その中で「これは!」と思うものを
セリで仕入れる訳です。
でも実際は切ってみないと
中の方まではやっぱり分かりません。
本当にマグロの仕入れはギャンブルです。
特に下身のキズやシミは、
どうやっても外からは分かりません。
まずは沢山マグロを見る。
そして沢山加工をやってみる。
こうやって経験を増やすのみです。
毎朝ギャンブルやってますから、
私は全くギャンブルに興味なし。
(あんまり関係ない?)

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