“Sometimes It Snows In April” | ［公式］静岡の冷凍マグロのセレクトショップ　海生水産

（今日はマグロとは全く関係ありません）
2016年4月21日に57歳で亡くなった
米国のミュージシャンPrinceについて
書いてみたいと思います。
本名：Prince Rogers Nelson
ミネソタ州ミネアポリス生まれ
ジャズミュージシャンの両親を持ち、
音楽と共に育った彼は様々な楽器を
上手に演奏出来るマルチミュージシャンです。
一番有名なのは1984年のアルバム
”Purple Rain”でしょう。
当時中学生だった私も、
このアルバムで彼の存在を知り
だんだんと惹かれていきました。
ヒットチャートを追いかける、
普通の一洋楽ファンの耳にも
キャッチーでとても新しく感じました。
その後発売されたアルバムは
どれも傑作揃い。
1980年代の中盤から後半は、
まさに彼が時代を引っ張っていた。
そう言っても間違いじゃないと思います。
彼の音楽を一言で表現するとしたら
”Prince”というしかない。
ファンク、ソウル、ブルース、ゴスペル
と言った黒人音楽の要素。
エレキギターを激しく掻き鳴らす、
ハードなロックの要素。
シンセや打ち込みを多用した、
ダンスミュージックの要素。
美しいメロディーやキャッチーな
フレーズが満載の作詞作曲の能力。
ライブパフォーマーとしての
超人的な演奏力と魅力。
どれか一つだけでも凄いこと。
でも彼はそれらを全て持っていた。
作詞・作曲・歌唱・演奏・プロデュース
1stアルバムから全て一人で
完璧にこなすことが出来た彼。
それでも沢山の実力派のメンバー達と
都度バンドを編成しながら
活動を続けていきます。
時代はハウスやラップ、テクノ等の
ダンスミュージックが全盛に。
彼の音楽性の高さ故に、
時代のベクトルと乖離してしまった面も。
1990年代以降はやや迷走気味に。
私自身も彼の音楽と距離が
やや出来てしまった時期でした。
2000年代に入り、時代もまた変化します。
「リアルミュージック・バイ・
リアルミュージシャン」
を掲げてきた彼の音楽が再び脚光を
浴びる機会が増えてきました。
実は「録音物としてのアルバム」は
ほとんど彼一人で演奏したものが多く、
非常にファンキーなのは
実はこっちの方だということ。
もちろんライブでは一人では出来ませんから、
沢山の有能なミュージシャン達と
緊張感を持ちながら演奏するのですが。
一人で全部やった方がファンキーだなんて、
一体なんて人なんだ！
2001年”The Rainbow Children”
2004年”Musicology”
この頃のライブ演奏の映像は、
もう何度見ても最高です。
特にJames Brownの全盛期を支えた
サックス奏者メイシオ・パーカーを
加えたホーンセクションがたまりません！
もちろん他の誰よりも彼自身が
一番興奮していたのでしょうね。
第二、第三の黄金期を迎えていた矢先、
ショッキングな死亡のニュースが。
小柄な彼は高いヒールの靴を常用。
激しいステージでの動きから、
腰に常痛みを抱えていて
鎮痛剤が欠かせなかった。
どうもその薬の過剰投与による
中毒死だとのことです。
本当のことは分かりませんが、
ただただ悲しい。
彼の作る新作をもっと聴きたかった。
彼には大量の未発表曲や素材があり、
近年は定期的に発掘・再発されています。
「本当はまだ彼は生きている？」
とまで言われる始末。
実際に会ったことのない私からすれば、
まさにそんな感じもします。
どこかで今も曲を作り歌って演奏してる。
そう思いながら彼の曲を聴き続けている。
そんなファンが世界中にいるのでしょう。
“Sometimes It Snows In April”
1986年発表のアルバム
“Parade/Under The Cherry Moon”
の一番最後に収められた静かな曲。
大好きな曲です。
この曲を聴いて4月の終わりを過ごし、
彼の事を想う。
ここ静岡市では４月に雪なんて
絶対に無理です。
そもそも冬でも降りませんから。
彼の地元ミネアポリスでは、
４月に雪が降る事あるのかな？
私は多分これからもずっと、
彼の音楽を聴き続けるでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=iBThX4o2_KI
2004年4月のライヴ映像のリンクを貼ります。
前半は70年代のソウル歌手チャカ・カーンの
“Sweet Thing”。客席の女性達に歌わせるのが
ニクい！歌えるみんなも素晴らしい！
2分過ぎからが”Sometimes It Snows In April”です。
あっという間に終わります。
続きはアルバムでどうぞ！